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〜Every Day Hot Go Sit Go〜 河合橘風
初恋の香り漂うレモン畑 | 完熟レモンが収穫できる頃、温室の中では初恋の香りが充満する。 ついおもいっきり空気を吸ってしまう。 |
可愛らしたなごころ乗せ檸檬吊り | レモンの実が大きくなってくると重さで枝が折れてしまわないように枝を吊ってあげる。 その見極めをする時、手のひらに可愛いレモンをそっとのせてみる。 |
初恋の想い出がりり卒業す | 甘酸っぱくもほろ苦い初恋は卒業と共に泡沫と消える。 がりりとかじるその目は明日を見つめている。 |
レモン色実は本物皆知らず | レモンイエローを通り過ぎると、山吹色になる。 そんなレモンが河合果樹園では獲れる時がある。 |
絹肌の檸檬の味に我嬉し | ここぞという枝になったレモンは絹肌のようにつるっとしている。 もちろんそう言ったレモンは食べても美味しい。 |
レモン鍋色付く時季に箸進む | 河合果樹園が元祖のレモン鍋。 完熟レモンが収穫できる時期が一番美味しい鍋になる。 |
抗酸化レモンの精油が効きにけり | レモン皮をつまむと、油包からレモンの精油がはじけ出す。 精油は感染を防いだり、殺菌作用があったり、強壮作用などがある。 |
ガス灯に揺れるカクテルレモン味 | ガス灯がゆらゆら揺れるバーカウンターでバラライカを飲む。 注がれたカクテルに炎が幻想的に踊る。 |
切り詰める檸檬の芽数予測する | 剪定の時、切り返す枝の位置で吹き出す芽の数が決まる。 樹勢や天候を加味して瞬時に予測しながらの作業だ。 |
マティーニに007檸檬皮 | ジェームス・ボンドは映画の中でマティーニをオーダーするシーンはみたことがあるだろう。 手でつまんでかっこよくレモンピールで香り付けをする。 |
医者いらず皮ごとレモン大本命 | お医者様も進めるレモン皮ごとジュース。 体を錆びさせない成分が果汁だけの時より数倍になるのが「医者いらず」という所以。 |
記憶には檸檬の香り優りけり | レモンの香りでアルファ波が増加する。 脳が快適運転することで記憶力も良くなる。 |
金メダル体をリセット朝レモン | 朝の果物は金といわれる。 体内時計をリセットするのに朝レモンジュースは最適。 |
塩ラーメンレモンスライスこれ旨し | NHKのためしてガッテンで提案させてもらったレモン塩ラーメン。 スライスでもすり下ろしでも塩味をぐっと引き立てます。 |
湯気ともに吸い込む香り檸檬風呂 | 湯船に檸檬を浮かべてゆっくりと体を癒す。 吸い込む香気にアルファ波が増えるのが分かる。 |
レモン寿司お口さっぱり凌駕する | レモンを豊橋方式ですり下ろして寿司飯を作る。 フルーツレモンで作るととても美味しい。 |
水鏡や我に与えし檸檬作 | 水に映してみないと見えない檸檬作りの技。 実は栽培書にも書かれていないもの、気づかせてくれてありがとう。 |
じゃこご飯レモンおろしで料亭に | ご飯にジャコをかけ、豊橋方式でレモンをすり下ろす。 塩味と酸味が味を引き立て料亭で食べる味にも感じる。 |
スライスは脇役レモンこりゃあかん | 料理の付け合わせとしては悲しすぎるほど栄養が多いレモン。 10年以上前から名脇役にするように、いろいろなアイデアを発信してきた。 |
マイナーだと檸檬農家に矢が刺さる | 檸檬作りをはじめた時、そんなものを作ってと揶揄された。 心は痛んだけれど、今は続けて良かったと・・・。 |
檸檬作作り手の想い誰伝え | はじめはいい檸檬を作っても全く相手にされなかった。 自分自身で伝える努力をしてはじめて評価されるようになった。 |
現場主義作り手の技術乗る檸檬 | 作っている現場でしか無農薬の技術は生まれなかった。 そのおかげで無農薬なのにきれいなレモンが出来るようになりました。 |
檸檬もぐ広がる精油我換える | 檸檬の苗に実をつけてしまうと大きくならないのでもいでしまう。 その時広がる精油の香りに、新たなモチベーションが生まれる。 |
鯉洗い搾る檸檬の香が移る | 鯉の洗いに檸檬を精油を飛ばしながら搾る。 香りに包まれ爽やかな刺身になる。 |
湯煙に遠慮しいしい檸檬風呂 | 瀬戸内の老舗旅館の大浴場、湯船に浮かぶ大量の檸檬。 他のお客さんがはいっているため自分のはいろうとするところに檸檬が固まって浮いている。 |
爆弾か黄色い檸檬基次郎 | 河合果樹園の檸檬は木の上で黄色くなる。 なっている様子を見たら、梶井基次郎はやはり爆弾に見えるか。 |
お汁粉に檸檬おろしで激うまに | ためしてガッテンで紹介されたお汁粉にすり下ろし檸檬。 収録前日にいろいろ試して取り上げてもらうことに、不思議だがベストマッチ。 |
これこそがヨーロッパの味我が檸檬 | 木の上で黄色く熟してくると、イタリアやスペインで食べるレモンと同じになってくる。 お客様に教えていただき初めて気づいたことに時季になると毎年感謝する。 |
減塩に貢献しけり檸檬汁 | みそ汁に豊橋方式でレモンをすり下ろしてかける。 味噌味をうすくしてもレモンの酸が味を引き立ててくれる。 |
初恋を知らずに育つ若レモン | 通常、レモンは熟していないうちに若どりする。 甘酸っぱくもほろ苦い味になるのはまだまだ先のことである。 |
檸檬積む大航海の大叡智 | 大航海時代に船員を悩まし続けた壊血病。 いつしかレモンを食べることで壊血病を防ぐことを体験的に学んでいった。 |
辞書はなし檸檬作りの大奥義 | 無農薬檸檬作りは手探りで一つ一つ技術を自分のものにしてきた。 辞書があればもっと早く作れたかもしれない。 |
虫達の力借りつつ檸檬作 | 無農薬レモン栽培を可能にしているのが、害虫を食べる天敵の利用。 そう、いっしょに作っているのは虫達なのである。 |
片思い酸っぱい檸檬があたり前 | 成就しないから片思い。 どんなに甘い檸檬をかじっても、心の中はやはり酸っぱい。 |
レモン鍋檸檬忌囲み暖まる | 3月24日、梶井基次郎の命日にレモン鍋をいただく。 最終盤のレモンは甘く切ない。 |
基次郎エリオシトリン知ったならば | レモンの抗酸化成分であるエリオシトリン。 知ったならば、彼はもっと作品を残せたかもしれない。 |
基次郎レモンエロウに思い馳せ | ちょっと薄黄緑色に近いレモンエロウ。 この色にも梶井基次郎はひかれたに違いないと勝手に空想する。 |
レモン苗実を採る野良手香り舞う | 苗木の実を摘む仕事は、檸檬の香りを感じながら・・・。 仕事で汚れた手には見かけと裏腹に素敵な香りが移っている。 |
緑色香り飛び散る秋檸檬 | 神無月、檸檬の収穫をはじめる。 この頃の檸檬は緑色でとても香りが強いのが特徴である。 |
リモネンが憂鬱さ飛ばす冬の空 | レモンの香り成分であるリモネンは憂鬱さを払拭する良い香り。 春遠い冬空に心の春を運んできてくれる。 |
ビタミンCヘスペリジンが助けけり |
血流を改善したり血管を強くするヘスペリジンは |
カルシウムレモンの皮に集中す | 果物の中では多くカルシウムを含んでいるレモン。 やはり皮の部分に集中している。 |
レモン畑まだ上げ初めし幻か | レモンの段々畑にいると、夢に出てくる彼女を思いだす。 島崎藤村はリンゴ畑で初恋を読んだけれど・・・。 |
友来たる檸檬肴に盛り上がる | 久々に尋ねてきた友人が、檸檬のことをいろいろなところで耳にしていて 昔話ではない現在の話題で盛り上がる。 |
活躍に陰ながら友檸檬顔 | 無農薬レモン栽培での活躍を、自分のことのように喜んでくれる同級生がいる。 なんとなく彼の顔が檸檬のように見えてきた。 |
完熟期檸檬の旨さ皆知らず | 完熟レモンの美味しさを100年間日本人は知らずにきた。 当園のアドバイスでNHKためしてガッテンで解明された事実である。 |
ただひとつ淡い思い出檸檬色 | 初恋は人生でたったひとつの想い出。 50歳も過ぎてくると、光景は少しずつレモンイエローになってくる。 |
恋敵レモンイエロー丸かじり | じっとレモンを見ていたら、恋敵の顔に見えてきた。 頭に来てかじったら、ほろ苦かった。 |
春近し実と花混じるレモンの木 | 2月になるとレモンの木には早くとってくれと言うレモンと 次のシーズンを待ちわびる花とが混在する。これから仕事は忙しくなる。 |
生唾を飲み込み檸檬丸かじり | 皮ごと食べることが出来る無農薬レモンは、取材の度に出演者がかじりたがる。 端で見ていると、必ず条件反射で生唾を先に飲み込むからおもしろい。 |
口開ける牡蠣と檸檬のマリアージュ | 炭火で牡蠣を殻ごと焼く。 口を開けたらレモンを絞る。味も栄養も絶妙になる。 |
こじ開ける牡蠣と檸檬はもう亜鉛 | 牡蠣の殻を剥いて、レモンといっしょに生牡蠣を食べる。 亜鉛はキレート作用で吸収が良くなるが、強引に迫ると二度と会えなくなる。 |
棘があるレモンの枝に恋をする | レモンの枝には棘がある。 棘のあるものの美しさに惹かれてしまうのはどうしてだろう。 |
檸檬忌に思い出すよに本開く | 檸檬忌になると 梶井基次郎の檸檬を思い出す。 独特の表現を読み返すと毎年印象が変わる。 |
戀文をレモンの枝に託しけり | 檸檬の枝にも特有の香りがある。 戀文にさりげなく檸檬の小枝を挟んでみる。 |
レモン鍋の中に輪切り花が咲く | よく熟した檸檬は輪切りにすると中心が空洞になっている。 レモン鍋に入れたレモンが湯気の中で花に見える。 |
充ちてくる檸檬の香り満開に | 檸檬の花の香りが満開とともに最高潮になる。 この香りを届けることが出来ればいいのに。 |
眠たさを飛ばす檸檬の酸っぱさよ | 朝一番のレモンジュース。 酸っぱいけれど体はシャキっと起き上がる。 |
檸檬の輪覗く向こうに五重塔 | 瑠璃光寺でお弁当を開く。 檸檬の中心の穴から五重塔を覗く、くっきり見えるから不思議だ。 |
備(つぶさ)にね檸檬を食べる幸せに | 体調不良に備えて日頃から檸檬を皮ごと食す。 備えあれば憂いなし。 |
枸櫞には疲労の元をとる力 | 檸檬は別名:枸櫞(クエン)という。 疲労をとるクエン酸はそこからくる。 |
カタバミの脇までたれた檸檬かな | 天敵を呼び込むためにカタバミは除草しない。 そのすぐ近くまで重さで垂れた大きな檸檬がなっている。 |
一目見る心に響くレモンかな | お客様からお手紙をいただいた。 一目見ただけでその栽培の苦労が垣間見られたと・・・。 |
忘れてもいつか出てくる檸檬香で | 記憶中枢を刺激する檸檬の香り。 香りを纏う時忘れていたことをふと思い出す。 |
リモネンに体内時計揺すられる | 香りの成分リモネンが体内時計をリセットしてくれる。 体の中の振り子をふと想像してしまう。 |
生まれつき我その檸檬絞りけり | 生まれつき形が悪くてお客様にお送りできない檸檬がある。 せっかく実ったのだからと絞ってその栄養をいただく。 |
響き出すレモンの花よ種の保存 | 極限に近い状態を作るために鉢植えで栽培している我が家のレモン。 その状態が2重螺旋構造を刺激して花芽を作る信号作る。 |
咲き誇る檸檬の花に悲哀感 | 一見見ると健全な状態で咲いている満開の木。 しかし花が多過ぎると木は枯れてしまうこともある。 |
内からの化粧品かな我がレモン | メイ牛山さんの言葉。 「レモンは体の中からきれいにする化粧品」、素敵そして栄養から見ると本質だと思う。 |
檸檬食べ追い払うかな寂寥を | レモンを皮ごと食べると、リモネンやシトラールも体内に入る。 体の中に香りの成分を取り込んでも気持ちが爽やかになる効果があります。 |
血のめぐりヘスペリジンがよいレモン | レモンの果皮のすぐ下の白い部分にはヘスペリジンという成分を多く含む。 血流改善や毛細血管を強くする働きがあります。 |
レモンの木病葉痛し声かける | どうしても防げない病気もある。 レモンの木に「頑張って」と声をかけるしかない自分がいる。 |
十月の終わりに祝う檸檬寿司 | 10月30日は初恋の日。 忙しさのあまり記念日は初恋の日になってしまう。 |
腰掛ける檸檬の木横実を触る | 疲れてレモンの木のすぐ横に休憩のため腰を下ろす。 休憩中なのに、目の前になっているレモンが気になって落とそうとつい触ってしまう。 |
澄む檸檬その冷たさが心地いい | 真冬の青い空を背景になっているレモン。 収穫しようと触る手に感じる冷たさが気持ちがいい。 |
餃子にも皮ごと檸檬初挑戦 | 日本で初めてレモンを皮ごと練り込んだ餃子。 さっぱりとした女性向けの餃子、こんな初恋感覚もあっていい。 |
レモンパン初恋回帰商店街 | 古き良き時代、商店街が花やかかりしころ、 初恋レモンパンが青春時代を思い出させてくれる。 |
幻の檸檬ケーキは幸多く | 初恋檸檬ケーキを作ってくれている幻のケーキ屋さん。 幸多かれといい仕事をしてくれています。 |
ウオッカにプラス檸檬でボンド酔う | マティーニにレモンの精油を絞る。 ボンドは酔わないが、マネして飲む私は両方に酔ってしまう。 |
彷徨えば彷徨うほどに檸檬狂 | 無農薬レモン作りは、いつも謎解きの連続だった。 答えを求め彷徨う自分はもはや檸檬狂以外の何者でもないと思う。 |
微睡みの時間を一変檸檬力 | 朝の微睡みを一気に解き放つのがレモンの爽やかさ。 体内時計を整える作用があるそうだ。納得してしまう。 |
細胞が活性化する檸檬かな | レモンの酸味が60兆個の細胞に染渡るような気がする。 壮快さを感じる時、細胞レベルまで到達しているという表現がいい。 |
紡錘のフォルムの檸檬ひかれけり | レモン独特の形、紡錘形。 不安定なこの形が絵になるのだろう。 |
突き詰める檸檬作りが邂逅に | 檸檬作りを突き詰めていると、 あらゆる分野の人と出会うことが出来るのが不思議だ。 |
初恋の街に檸檬の香りあり | 初恋レモンプロジェクトが生まれた豊橋市には、 初恋の香りを練り込んだいろいろな食べ物があります。 |
不安から檸檬の香りが救いけり | 檸檬の皮に含まれる香りの成分は、精神を落ち着かせる働きがある。 一抹の不安を抱えながらの檸檬栽培、何度そのお世話になっただろう。 |
いつからか自分の鼓動檸檬なり | 檸檬に魅せられ、檸檬中心の生活になっている。 きっと心臓は檸檬の形をして檸檬色なのかもしれない。 |
我が檸檬上質感に包まれる | 無農薬で作っているのだけれど、普通の者よりきれいに仕上がる。 お客様から「蝋細工」のようだと言われ、気持ちが高ぶった。 |
深呼吸檸檬の皮をつまみけり | 檸檬の皮をつまむと香りの袋が破れて、いい香りが漂う。 肺の免疫機能を高めるという知識が、深呼吸へと反射する。 |
眼を閉じる今年一年檸檬作 | 新しい栽培シーズンが始まると、つい祈ってしまう。 今年も皆さんのところにお送りできますように・・・と。 |
天命を悟らせ檸檬感謝する | ドッラカーは言った、「50歳になったら時にやることが決まっていなければだめだと」 その言葉を聞いた時、今まで大変だったけれど自分には見えていて良かったと思った。 |
リモネンは至福のひととき演出す | 香りの成分リモネンを、こっそり料理に仕込む。 出しゃばらない爽やかな香りが、料理の星を上げる。 |
完熟の檸檬をみる眼審美眼 | お客様に教えてもらって初めて完熟レモンのいいところが解ったあの頃。 20数年たってその美しさを見極めることが出来るようなった。 |
香気舞う半咲き花見て天気読む | 蕾が少し割れて香りが漂うようになると、湿度条件によっては病気が出る。 天候を見極めがとても重要になる。 |
再評価レモネーディアの 香気力 | その昔、レモネーディアは絶対売れないと言われていた。 河合果樹園の無農薬技術で”昭和の復刻”として、再評価されるようになった。 |
休日は檸檬三昧笑み戻る | 作り手も楽しむことができる河合果樹園の無農薬レモン。 休日には檸檬三昧でリフレッシュ! |
四季咲きのレモンの性はふるさとに | レモンの原産地はヒマラヤのジャングルの中。 高木に光を遮られる中で、種を残すために四季咲きというDNAを獲得したのだろう。 |
レモンの葉味と引き替え落ちていく | レモンを完熟になるまでならせておくと、 生産工場である葉はその生涯を縮めて落ちていく。 |
冷凍のレモンをアイスにすり下ろし | 凍らせたレモンをすり下ろして使う豊橋方式、 アイスにすり下ろして使うと絶品に。 |
お日様は檸檬作りを鳥瞰す | いつも正しい作り方をしているかどうかはお日様が見ている。 作り手はその気持ちを忘れてはいけないと思う。 |
檸檬忌にレモン爆弾置いてみる | 丸善の棚にレモンエロウのレモンを置いてきた基次郎。 3月24日に自分も爆弾に見立てておいてみる。 |
優しさの多さでレモン出来決まる | レモン栽培を教える公の人から、ボックス栽培はすぐに枯れてしまうといわれた。 我が家では枯れずに20年はもつ、それは単に愛情の違いではないでしょうか。 |
宅配で旅するレモン我が子なり | 河合果樹園のレモンたちは北海道から沖縄まで嫁いでいく。 必死に作ったレモンは可愛い我が子だといつも思う。 |
揺られては少しずつ出る檸檬香よ | 檸檬の香りは皮の油包の中に詰め込まれている。 揺すられたりして、それが傷つくと香りがはじけ出る。 |
魂を売らずに進む檸檬作 | 魂を売れば檸檬作りはそう難しくない。 売って得た麻薬は絶対使わないのが、河合果樹園の無農薬レモンなのだ。 |
さりげなく枕元置く檸檬かな | 寝ている間にレモンの香りを吸うと安眠できる。 さりげなく置いてあげると喜ばれるはず。 |
初恋を回想するは檸檬歌よ | 初恋レモンの歌を作詞したら、友人が曲をつけてくれた。 初恋の街豊橋でその頃を回想して、歌を口ずさむ。 |
内からの化粧品かな我が檸檬 | メイ牛山さんはレモンで健康を維持していた。 体の中からきれいにする化粧品だといっていたのは有名だ。 |
ご贔屓にしていただける檸檬かな | 毎年のお客様に今年も買っていただけるか、 そんなことを考えながら檸檬作りをしている。 |
巡り会い檸檬がかける人の橋 | ここ豊橋ではレモンつながりの初恋レモンプロジェクトが 素敵な面々の出会いを演出してくれる。 |
限界の見極め力が檸檬技 | 美味しい檸檬を作るには木が枯れるかどうかの限界まで無理をさせる。 その限界を超えないところで育てるのが技術である。 |
父は無し出会いなくともレモン成る | レモンは受粉しなくてもなることを意外と知らない。 受粉してしまうと種が多くなるため、河合果樹園のレモンが重宝される。 |
世の中にレモネーディアを復刻す | 誰も見向きもしなかった昭和40年代の品種レモネーディア。 その良さに気づいたのは河合果樹園のお客様であった。 |
ビタミンC 体の錆をとる檸檬 | 皮ごと食べるとビタミンCは2倍摂取出来る。 その抗酸化力は体の錆をとってくれる。 |
転がしたレモンを追って香拾いだす | 手がすべって収穫した檸檬を転がしてしまった。 拾おうと追いかけるそこには、香りが漂っている。 |
サツマイモ秋にレモンと出会いけり | サツマイモのレモン煮は秋の定番料理だ。 ただ冬の完熟レモンで作る方が美味しい・・・。 |
希望もつトパアズ色の檸檬香よ | レモン哀歌のなかで トパアズ色の香りと光太郎は表現した。 一瞬その香の力で生命力が蘇った。 |
アマルフィのレモン畑を再現す | 河合果樹園のレモンたちは鉢に植えられ窮屈な生活を余儀なくされている。 美味しいレモンが出来るアマルフィの段々畑と同じだと言える。 |
爪を立て顔近づけるレモンかな | 檸檬の香りは実は果皮に傷かつかないと匂ってこない。 爪を立てると香りの袋が爆ぜて一気に拡散する。 |
蟹挟み亜鉛とうまく合う檸檬 | レモンに含まれるクエン酸は、亜鉛をキレート化して吸収しやすくする。 キレートはギリシャ語の「蟹のハサミ」に由来する。 |
青春よレモンイエローまだ遠し | まだまだグリーンレモンはパンチの効いた青春の味。 完熟してレモンイエローになるにはまだまだ道は険し。 |
青空に収まる檸檬写真撮る | 檸檬がなっているところを下から撮る。 青空の中にうまく檸檬が収まるアングルが気持ちいい。 |
曹操は梅園我は檸檬園 | 三国志の中で曹操が言った言葉を置き換えてみる。 口の渇いた者達に檸檬を想像させたなら、やはり唾液が出るだろう。 |
器量無し貰い手のない檸檬かな | 時々、ボタンの掛け違いから器量の悪い檸檬ができる。 お客様にはお送りできないので不憫に想い、中身は同じだと自分がいただく。 |
首垂れじっとレモンを見入りけり | うまくいかない時もある。 そんな時はじっとレモンを見て、どうしたらいいか自問自答の繰り返しになる。 |
麦酒には檸檬を搾りキレを出す | ビールに檸檬を搾っていれるとドライビールに。 こういった楽しみ方も、素敵なレモンライフのひとつだ。 |
宴会に檸檬をそっと忍ばせる | 宴会の時は必ず飲み過ぎてしまう。 アルコールの分解スピードを速める檸檬を持参する。 |
風邪ひいてマスクに挟む檸檬かな | レモンの香りの成分は細菌をやっつける働きがある。 マスクにレモンの皮をひとかけら挟んで寝ると安眠できる。 |
よどみなく檸檬を語る仕事人 | 人知れず積まれた経験を元に、檸檬作りを語る時、 記者の方から「よどみなくお話しされますね」と言われることがある。 |
檸檬蜜腕利きの蜂作りけり | 檸檬の蜜には檸檬の香りが含まれる。 よほど腕利きの蜂でないと、香りにやられてしまうだろう。 |
基次郎胸にしみ入る檸檬かな | 肺を患っていた梶井基次郎が檸檬をかじったなら、 精油の成分のリモネンは彼の肺に到達して気を高めただろう。 |
雨粒は檸檬の上で水鏡 | 雨粒はグリーンレモンの表面で落ちるのを必死に耐えている。 のぞき込む自分の顔が雨粒の中にいる。 |
艶然と微笑む檸檬戀人よ | 形も色も完璧のレモンが戀人に見える。 微笑んでいる顔が果皮に映り込む。 |
湯船から黄色いレモン浮上する | レモン風呂で香りを楽しみ、精神は安定する。 沈めたレモンが浮き上がる、イエローサブマリンを口ずさむ。 |
羅針盤檸檬が示す未知の国 | 檸檬作りの奥深さを日々感じながら、 自分は最後にどこまで連れて行かれるのか、レモンのみ知る。 |
ソレントよ愛さえあればレモンあり | ソレントを舞台にした映画「愛さえあれば」 そこには黄色く実ったレモンがたわわになっていた。 |
檸檬作人生の機微くれにけり | あきらめずに作り続けた檸檬が 普通見る事が出来ない世界を教えてくれた。本当にありがたい。 |
豊橋市八面六臂我がレモン | いつの間にかことある度に取り上げられる無農薬レモン。 農業も地域貢献に一役買えることが嬉しい。 |
コロッケにレモンの美味さ 包みけり | 一期家一笑さんで作っている初恋レモンコロッケ。 皮ごと練り込んだ本物は本当にすくない。 |
可愛いな檸檬の香り運ぶ虫 | 檸檬の花が咲き乱れる頃、蜜を求めてやってくる昆虫たち。 蜜や花粉だけでなく香りも持って帰るとおもうと可愛く思える。 |
羅針盤檸檬が示す未知の国 | 檸檬を作るようになって次から次へと世界が広がる。 まるで檸檬に導かれているかのように。 |
戀人がそっと口づけ檸檬かな | 戀人が檸檬の香りをかぎながら唇が触れる。 自分ようでつい恥ずかしくなる。 |
紅潮す檸檬の様子見入りけり | 最も熟した檸檬はやや赤みがかることがある。 しかし落ちる寸前の場合が多く収穫のタイミングを計るのが難しい。 |
ヴィーナスを見つめる檸檬芸術家 | 彫刻のヴィーナスにたわわに実った檸檬が覆い被さる。 どちらも芸術的に見えるのは不思議である。 |
檸檬もぐたわわに実る散歩道 | 愛する人にさりげなく檸檬をもいで渡す。 散歩道の両側の檸檬がまるではやし立てるようだ。 |
黄色地が檸檬の小径飾りけり | レモンイエローの服を着て檸檬の小径を抜けていく。 「愛さえあれば」のラストシーンは色の競演だった。 |
木漏れ陽を浴びて絹肌裾檸檬 | 木の裾になった檸檬は絹肌のように美しい。 木漏れ日があたるぐらいがちょうどいい。 |
文来たる作り手燃ゆる檸檬かな | 「奇跡のリンゴ」を見た。お客様からの手紙を読むシーンが 我が家とオーバーラップして泣けてきた。励ましの言葉はは作り手の元気の源である 。 |
夜覗くレモン畑の静けさや | 毎日の灌水、水を止めたかどうか心配になり夜中に起きだしてレモン畑に行く。 昼間とは違う寂寥さをつい感じてしまう。 |
卵産むアゲハの横で卵摘む | 柚子坊といわれるアゲハ蝶の幼虫はどうも柚子よりレモンの葉を好むようだ。 卵を生んだ後から、幼虫に葉を食べられてはいけないと摘み取る自分がいる。 |
厭わないまみれて分かる檸檬心 | 汗をかくことも、汚れることも、日に焼けることも気にせず、檸檬作りに励む。 食べてもらう檸檬がついいとおしく思う。 |
操縦士なれたらいいな檸檬匠 | もっともっと無農薬で檸檬を上手に作りたい。 たぶん終わりなきことなのだけれど・・・、匠にはまだ遠いかもしれない。 |
乳房檸檬ふくよかさみるその形 | 時々、形の丸い檸檬ができるが、半分に切った形が乳房に見える。 その丸みがふくよかさを想像させる。パブロ・ネルーダの詩の中にもある。 |