「果樹園の虫たち」〜地域の自然を学ぼう〜

第23回「カマキリタマゴカツオブシムシ」

カマキリタマゴカツオブシムシ
カマキリタマゴカツオブシムシ
河合果樹園のレモンの温室の中にはカマキリを捕まえては投入している。初夏にはカマキリの幼虫を、秋にはお腹の大きな雌を、そして冬から春にかけては卵を入れる。そうすることでアブラムシなどの害虫を食べててもらうい、無農薬栽培の一翼を担ってもらっている。最近はこの農法を知った近所の人たちが、カマキリをくれるためとても楽をさせてもらっている。

昆虫の中では食物連鎖の頂点にいるカマキリであるが、その卵に寄生する虫が、その名の通りカマキリタマゴカツオブシムシである。前からカマキリが孵化しない卵があることと中に変な幼虫がいることはは分かっていたが、はじめて出てきたばかりの成虫を発見した。おもしろいのはカマキリがかえった抜け殻の卵にも寄生するため、年に2回ほど発生するということだ。通常なら食べかすに栄養が残っていないと思うのだが・・・。とにかくカマキリタマゴカツオブシムシが寄生した卵を見分けられるようにならなければいけない。カマキリの卵にしか寄生しないという食べず嫌いの虫なのだ。

【お話し:河合浩樹さん(河合果樹園)】

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