「果樹園の虫たち」〜地域の自然を学ぼう〜

第22回「オオミノガ」


オオミノガのミノ
私が幼少の頃、昭和40年代は至る所でミノムシ(オオミノガ)を見ることができた。みかん園の防風林にしている珊瑚樹には鳥肌が立つほどのミノムシがいたのを思い出す。祖母にいわれて、鶏にあげて楽しんでいたぐらいだ。そのミノムシは中国から侵入したオオミノガヤドリバエの寄生によって1990年代より激減して一部自治体では絶滅危惧2類にしていされているという。

雄は蛾になるが、雌は幼虫の形態を維持したまま成虫となり飛んできた雄と交尾をして袋の中に卵を産み死んでいく。雌が蛾にならないところがおもしろいなと思う。

あまり見ることができなくなったミノムシであるが無農薬レモンの温室の中で発見した。鉢の中にマルチとして使っている籾殻でミノを作ってるおもしろいやつだ。循環型農業の申し子といってもいいかもしれない。このミノ、かなり丈夫だしセンスを感じる。ついつい芸術家に思えてしまう。

【お話し:河合浩樹さん(河合果樹園)】

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