「果樹園の虫たち」〜地域の自然を学ぼう〜

第21回「コクロヒメテントウ」

コクロヒメテントウ成虫
コクロヒメテントウ成虫
コクロヒメテントウは成虫・幼虫ともアブラムシを食べる河合果樹園にとってはとても働き者の天敵昆虫です。成虫の体長は2〜3mmと小さく、じっとしていなくてすぐに飛んでいってしまうため、注意して見ていないと見つけるのに大変な虫です。私も接写した画像を撮りたいのですがなかなかいい巡り合わせがありません。


コクロヒメテントウ蛹コクロヒメテントウの幼虫は全身を白い蝋物質で覆われています。これはアリと共生関係にあるカイガラムシに擬態して、アリからの攻撃から身を守るためです。画像は2010年5月に撮影に成功したコクロヒメテントウの蛹です。抑草シートの下で集団で蛹になっていました。通常地面の上で蛹になるということは外敵に襲われやすいため、幼虫には外敵を寄せ付けない秘密があるように思います。ネット上にも蛹の画像は見受けられないようなので、大スクープなのかもしれません。

【お話し:河合浩樹さん(河合果樹園)】

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