「果樹園の虫たち」〜地域の自然を学ぼう〜

第17回「アオバハゴロモ」


アオバハゴロモ
アオバハゴロモはムシムシした梅雨のころ、無農薬レモンの温室の中で発生して、レモンの枝の養分を吸う害虫です。白い免状分泌物に覆われた幼虫は皆さんの庭木にもついているのを見たことがあると思います。

幼虫をさわるとぴょーんとはねて素早く逃げていきます。そのため手で潰そうとしても思うようにはいきません。枝の養分を吸われたレモンの木は弱ってしまいますが、無農薬栽培のため肥料の葉面散布をしてなんとか樹勢を維持しています。

アオバハゴロモはこの地域では通称ハトとも言います。成虫の形態が何となく鳩思わせるためでしょうか。またアオバハゴロモは実はセミの仲間で、学名は「Geisya」、つまり「芸者」と言うのだそうです。漢字で書くと青葉羽衣、なんとなく三保の松原の羽衣伝説を想像してしまいます。無農薬レモンの栽培にとっては憎き害虫なのですが、名前には【日本の美】を彷彿させる魅力があるように感じます。

【お話し:河合浩樹さん(河合果樹園)】

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