第14回「タマムシ(玉虫)」
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みかんの温室の中やみかん山で、タマムシをよく見るようになりました。今年の春に枯れたみかんの木でタマムシの幼虫を偶然発見。枯れたみかんの木に産卵するとはどの昆虫図鑑にも書いてなかったので、新たな発見だと思いました。通常はエノキ、サクラ、ケヤキなどの枯れ木に産卵するということです。幼虫は以前紹介したゴマダラカミキリの幼虫に似ているため、みかんづくりの匠も気がついていないのでしょうか。
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タマムシは吉丁虫とも呼ばれ昔から縁起のいい虫とされています。法隆寺の大宝蔵殿の玉虫厨子(たまむしのずし)の装飾に、翅が使われているのはたいへん有名です。七色に輝く体色はテントウムシといっしょで、鳥などの外敵におそわれないためだといわれています。古来、タマムシ(玉虫)の玉は宝石の意味で、見かけるとついつい目を奪われて捕まえたくなる昆虫なのもうなずけると思います。
実は玉虫の信じられない美しい色は、光の回析、屈折、干渉、散乱という作用が、生物の表面構造によって引き起こされる【構造色】と呼ばれるもので、ナノテクでも今のところ実現できないものと言われています。
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